楼門屋根の四隅の軒下にそれぞれ陰陽一対(阿吽(ア・ウン)の形相)の計8つの神面がとりつけてあります。このような場所に神面が取り付けられているのは全国的にも他に類例をみないことから、昭和19年に調査に当たられた京都大学矢崎美盛教授は、著書『様式の美学』でこれを「人吉様式」と名づけられました。
陰陽一対は、神道思想で人の心の荒々しさを表現した荒魂(あらみたま)を陽で、和やかさを表現した和魂(にぎみたま)を陰で表現しています。陰の神面は北東が喜び・南西が怒り・南東が悲しみ・北東が楽しさと喜怒哀楽の表情で、調和と循環の思想を豊かに表現しています。
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